つくばマラソンを一緒に走る友人の話
今年のつくばマラソンは地元の同級生と会場入りすることになっている。
今日はその同級生の話。
その同級生とは家も近所で、保育園から中学校まで共に過ごした。
小さい頃は何をするにも一緒だった気がする。学校が終わればどちらかの家に遊びに行って、ゲームをしたり、サッカーをしたり、とにかく仲が良かった。
中学生の頃は二人とも野球部に入部し、3年間共に白球を追い掛け続けた。
高校からは別々の道を歩き始めたのだが交流は続いていた。休日は一緒に出掛けたり、図書館で勉強したり、たまにアホな事をしたり。
2人で遊ぶときもあれば、仲良し4人組で遊ぶときもあった。
大学時代もそこら辺の大学生と同じ感じ。まぁその頃になると同じ大学の友人との交流が増えてくるけど、月に1回くらいは遊んでたんじゃないかな。
社会人になってからは仕事やプライベートが忙しくて、徐々に遊ぶ機会も減っていった。当然と言えば当然かな?
そんな忙しい日々を過ごしている中、たまたま同級生と会う機会があってこんな話をされた。
あれは2014年だったかな?それとも2015年?
同級生『こないだ勝田マラソン走ってきたんだけど、めっちゃ辛かったよ』
(ん?勝田マラソン?なんだそれ?)
どうやら同級生は職場の人に誘われて勝田マラソンに出場することになり、そこから猛烈なトレーニングをして見事42キロを完走をしたのだ。
当時の私はマラソンはおろか、運動すらろくにしていなかった。
そんな私に、同級生はこう続けた。
同級生『マジで人生で1度はフルマラソン走った方がいいよ。達成感がハンパないから。』
同級生『次はつくばマラソンだな!』
全く興味をもたない私に、熱く話しかけてくる友人の姿を今でも覚えている。
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それから数年がたった今年の3月。
私はすっかりマラソンにハマってしまい、各地のマラソン大会に参加するようになっていた。
シーズンの最終戦としてラン友5人と一緒に、
『第1回5時間リレーマラソン栃木大会in宇都宮』に出場することになった。
ラン友5人と出場予定だったのだが、せっかくのリレーマラソンだし、参加者の枠も余っていたので同級生も誘ってみた。
私『今度リレーマラソンがあるんだけど、一緒に出ようぜ』
同級生『ん?いいよ!久々に走りたいと思ってたんだわ!』
あっさりOK。どうやらしばらく走ることから遠ざかっていたみたいだが、きっかけがあれば走りたいと思っていたらしい。
そして迎えたリレーマラソン当日。
同級生はブランクを感じさせないほどナイスランをしていた。その走りは、かつて私にマラソンの楽しさを伝えていたような輝きに満ち溢れていた。
(あいつ、やっぱりすげーな)
楽しそうに、そして懸命に走るその姿に、マラソンの楽しさや素晴らしさを再確認できたような、そんな感覚だった。
そして5時間のリレーマラソンが終了し、帰宅している車の中でこんな話をした。
私『なぁ、フルマラソン一緒に走ろうぜ?』
同級生『フルマラソン?久しぶりすぎて完走できる気がしないけど走りたいな!』
私『やっぱりな。なんか走りたそうだったもん』
同級生『久しぶりに大会に出ると、やっぱり走りたくなるよな』
私『じゃあ決定!どの大会に出よっか?』
同級生『勝田は走ったしなー。あ!!次はやっぱり!?』
私、同級生『つくばでしょ!!』
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そんな私達にとって、つくばマラソンは生まれ育った町のマラソン大会だ。
生まれ育った町のマラソン大会。つまり感覚的には、『一番身近なマラソン大会』って事になる。
そんな身近なマラソン大会に、沢山のランナーさんがそれぞれの思い入れや目標を持って参加して頂けるのは大変嬉しい事だと思う。
同級生は十分なトレーニングが出来ていないらしく目標タイムは4時間半切りだ。
余程の事が無いかぎり私の方が早くゴールする事だろう。
先にゴールできるって事は、同級生がゴールする瞬間を見ることができる。
マラソンの楽しさ、素晴らしさを最初に教えてくれた。
そして再確認をさせてくれた同級生のゴールする瞬間をしっかりと見届けて、
友人とマラソンを完走した達成感を分かち合いたいと思う。
つくばマラソンまであと5日。調子は上々だ。
終わり。